大きな凹みを補修する

凹みにパテを打つ

10センチ以上の壁穴を直す方法とは?

ホテル室内の壁穴リペア

今回はかなり面積の大きい凹み穴補修のご紹介です。

画像の手前にある青いスーツケースには補修の材料が入っています。

かなり大きいスーツケースですが、これでも必要最低限の道具しか入っていません。

補修のキズは様々で、すべてのリペアに対応するには膨大な材料、道具が必要になります。必要に応じて車の中に積んでいる足りない材料を取りに行くことになります。

今回くらいの大きな面積の補修なら、通常は壁板の交換や張り替えをお勧めしています。

どうしても補修でしか直せないのでなんとかやってほしいとのご依頼を受け、出来る限りの技術を用いリペアに取り組みました。

手と凹み穴の大きさ比較

手と大きさを比較してみるとかなり面積の大きな凹みであることがわかります。

長さで言うと15センチぐらいあります。

この様な大きな凹みを直す方法をご紹介しましょう。

point : 1  凹み部分を引き上げて平らな面を復活させる。

割れた部分に金属ヘラなどを突っ込んで引っ張り上げるのですが、通常は割れた部分の木の繊維のバリが干渉して上手く引き上げることができません。この様な場合はどうしたらいいのでしょうか?

割れ部のバリ取り

point : 2 バリの部分をカッターで切り取り、干渉部を無くしフリーにする。

これば別のドアの補修の写真ですが、この様に割れ目のバリをカッターナイフ等で切り取ることで上手く引き上げることができます。

すべての割れ部分を引っ張り上げて元々のフラットな平面が復活できれば、後はカッターで切り取った部分のみを補修すればよいことになり補修する面積がグッと少なくなります。

後は切り取った部分に接着剤やパテを充填して仕上げていけば完成です。

凹みにパテを打つ

今回は以上の様な方法で面出ししましたが、定規を当ててみるとまだ若干の凹みがありました。

この様な場合はパテを薄付けしサンドペーパーで磨いて平面を作っていきます。

磨き粉の出る作業ですので、部屋を汚さないために紙マスカーを補修部の下に貼り付け、粉の受けを作ります。

こうすることで床を汚さずに研磨作業が出来ます。

補修が終わった壁

後は着彩して木目を描き入れていきます。

大きい面積のため大変根気のいる作業となりました。

クリアー塗装しツヤを調整して完成しました!

この様に大きな面積の補修では一箇所のキズ補修でも1日かかります。